ゴリラはなぜマッチョなのか? デブはなぜデブなのか?

ゴリラはなぜ筋肉ムキムキのマッチョなのか、ふと気になってネットで調べた。いくつかのWEBページによると、秘密は食物を消化する菌にあるらしい。菌は胃の中にある。ゴリラが筋肉ムキムキのマッチョなのは考えれば考えるほど謎だ。ゴリラは草しか食べない。人間で言うと野菜しか食べないということになる。またゴリラは運動をしない。野生のゴリラはわからないが、動物園のゴリラは運動しない。ジム通いしている筋トレ好きのゴリラはいないだろうし、サンバイザーをして丁寧にウォーキングしているゴリラもいない。それなのに動物園のゴリラもマッチョだ。つまり、ゴリラはベジタリアンで運動もしないのに、勝手に筋肉がついてマッチョだということになる。

なぜか。ゴリラの胃にある菌は、食物を消化するときにその栄養分をタンパク質に変換する力を持っているらしいのだ。タンパク質が筋肉をつくる。人間がタンパク質をとるには肉を食べるしかないが、ゴリラはなにを食べてもタンパク質になってくれるので、ゴリラは人間とは違って食事をし生きている限りほとんど自動的に筋肉を増強・維持していくということになる。

 

なにを食べても筋肉になるゴリラとは対照的に、人間にはなにを食べても脂肪になるという人種がいる。高校生や大学生の頃、友だちとファミレスに行って一緒にメニューを覗き込んでいるとこんなことを言う人がいた。「このラザニア○○カロリーだってよ、すっげーなあ」。そういうときぼくは「うわーまじか」という感じで絶対に調子を合わせるが、いつも不思議だった。なにが不思議なのか。友だちがカロリーの表記を見ているということが不思議だったのだ。そしてそのカロリーが高いのか、低いのかを把握しているということも驚きだった。ぼくはファミレスのメニューにカロリーが表記されていることすら知らなかった。そのくらいカロリーに興味がなかったのだ。成人男性であれば一日に何カロリー摂取するのが標準で何カロリー以上は肥満に繋がるという話は家庭科の授業で習ったが、覚えているわけがない。ぼくはなにを食べても太らない。自分がなにを食べても太らないことを知って、それを公言し続けていると、なにを食べても太らないなんて言ってられるのは今のうちだけだと周囲に言われるが、今のうちのままもう十年以上過ぎている。

ぼくは毎晩ビールを飲むが、意外と知人にビール好きは少ない。どうやらビールは太るらしい。飲み会でもビールを飲むのはお付き合いの一杯目だけで二杯目からハイボールを飲むという人が圧倒的に多いが、ハイボールの方が太らないという定説を意識している人が多いのだろうなあとぼくはある時期から気がついた。たくさん食べた後は歩くとか、たくさん食べた日の翌日はほとんど食べないとか、たくさん食べる日の昼食は抜いてくるとか、そういう人が意外に多いことにもある時期から気がついた。ぼくは食事を抜くとか減らすということが絶対にできない。三食すべて必ず満腹まで食べる。

 

太りやすい人というのは、胃の中にいる菌が、なにを食べてもそれを脂肪に変えてしまうのだと思う。あるいは脂肪分を集中的にピックアップして身体に吸収していこうとする働きが強いのだと思う。ゴリラが草を食って寝るだけでタンパク質を効率的に摂取し筋肉ムキムキのマッチョになるように。体型を決めるのは人間じゃない。菌だ。だから美味いもん食おうぜ。